股関節痛の方必見!〜人工股関節置換術(THA)とは?〜

股関節に痛みを抱えて来院される方は多くおられます。

特に高齢者の方が、股関節に痛みを感じたり、股関節の動きが悪くなってきた場合、股関節が変形している可能性があります。

また、交通事故をした時や高齢者の方が転倒した際に、太ももの骨(大腿骨)を骨折することが良くあります。

その他にも、関節リウマチや最近では人気グループのケツメイシのRYOJIさんが公表した特発性大腿骨骨頭壊死などといった疾患の場合、手術により人工関節を入れる場合があります。

本日は、股関節の人工関節を入れた場合のリハビリについてご紹介したいと思います。

 

 

まず股関節について

股関節は、太ももの骨が骨盤(凸と凹の関係)にはまり込むような形で関節の構造になっています。正常な股関節では、骨盤が太ももの骨を約4/5を包み込んでおり、これが関節を安定させています。

股関節

 

人工関節(股関節)について

股関節が加齢や関節の変形、大腿骨(太ももの骨)の骨折などにより股関節の機能をしなくなり、痛みが伴う又は歩行能力の低下が伴う場合、股関節を人工関節に入れ替える治療法があります。

最近の人工関節は、金属やセラミック、ポリエチレンで出来ています。それらを股関節に入れ替えることにより、今まで痛みで悩まされていた方が、痛みから解放されたり、歩行が能力が改善されたりします。

長い年月人工関節を装着しておられる方は、人工関節装着部分に緩みが生じ、人工関節を入替える手術が必要になる場合があります。一般的に、20年が経過すると約60%の患者さんで緩みが生じると報告されており、その中で約半数の患者さんが再置換手術を受けているとの報告もあります。しかし、再手術を受けても、1〜2ヵ月の入院で、ほぼ元通りに回復することが可能です。でも、緩みの程度によってはかなり長期間に亘って日常生活動作の制限を受けることもあります。

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適応疾患

変形性股関節症、大腿骨頭壊死、関節リウマチ、大腿骨骨折など

 

 

人工関節(股関節)手術後に気をつけなければいけない姿勢

  • 正座やあぐら:人工関節に大きな負担が懸かる為。できるだけ避けてください。
  • 足を組む、しゃがみこむ:人工関節が脱臼する可能性がある為。
  • 自転車の運転:平地の走行は問題ありませんが、坂道を登るときに負担が大きくかかる為避けて下さい。
  • 家事:片足だけに体重がかかる動作は避けて下さい。また買い物では、ショッピングカートを使って重い荷物を持たないようにして下さい。人工関節に大きな負担をかけない、脱臼を起こす姿勢をとらない事が大切です。常時10kg以上の荷物を持たないようにしましょう。
  • 衣替え:ズボンやパンツは必ず椅子に腰掛けてはいてください。(※片足体重になる為)ズボンやバンツを履く順番も、最初に手術した足から入れてください。脱ぐときは、その逆です。靴下同様です。
  • 入浴:足を滑らないようにして下さい。転倒して股関節が脱臼する可能性があります。
  • トイレ:洋式トイレを使ってください。和式のトイレの場合、人工関節に負担をかけてしまう可能性があります。
  • 運動:テニス、ジョギング、スキー、野球、サッカー、バスケットボール、バレーボールなどの激しい運動は、人工関節の磨耗が進んだり、破損したりする原因となりやすいです。その為、散歩や水泳などの軽い運動や体重のかかりにくい運動は、体に負担にならない程度であれば可能です。

 

 

当院の股関節人工関節置換手術の術後のリハビリについて

初めに、股関節周囲の筋肉の柔軟性を高めていきます。

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※手術方法によって、股関節が脱臼しやすいポジションがあります。

どのような手術をしたのか、しっかりとスタッフにお伝えください。

 

 

次に股関節周囲筋のトレーニングをしていきます。

〈大腿四頭筋セッティング〉

セッティング

上向きに寝て状態で、膝裏に枕(タオル)を入れます。

入れた枕を押しつぶすように、太ももに力を入れます。

 

 

〈中殿筋トレーニング〉

股関節外転トレーニング

横向きに寝た状態になり、脚を上下にゆっくりと動かします。

 

 

立ち上がり

立ち上がり

椅子などからの立ち上がりの練習をします。

写真では椅子を支えを使っていますが、徐々に支えが無くても出来るようにしていきます。

 

階段昇降

階段

 

まずは、日常生活にしっかりと復帰できるように、階段などの段差を登れるようにトレーニングしていきます。

人工股関節置換術は手術方法によっては、避けなければならない姿勢があります。

例えば、『お姉さん座り』や『脚を組む』といった動きです。

こういった動きは日常生活でもしないようにしていきましょう。

 

また、スポーツに関してもできるものとできないもの、経験があればできるものなど様々です。

当院では、スポーツ復帰までを目指したトレーニングもおこなっております。

しっかりと、かかりつけ医と相談し、トレーニングを進めていきましょう。

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監修 柔道整復師・鍼灸師・あんまマッサージ指圧師 原田彰

 

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