投球傷害 成長期(10〜15才)に多い症状 上腕骨上端部骨端線離開(リトルリーガーズショルダー)

いわゆる野球肩は、成長期でも成人でも起こりますが、その痛みの本態は別のものとなります。

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成長期では、上腕骨上端部の成長軟骨に障害が起こり、肩の痛みを発生します。

一方成人の骨格 の場合では、肩関節の周囲を補強する靱帯や筋肉、腱などの障害により痛みが発生します

従って、成長期に起こる野球肩をリトルリーガーズショルダーといいます。

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 成長期の野球肩は、上記の通り、上腕骨上端部の成長軟骨に起こる骨端症(こったんしょう)もしくは成長軟骨の疲労骨折(骨端線離開)が多いです。

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右両肩左

 

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上腕骨の骨端症と骨端線離開の違い☆

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レントゲンなどの検査で、明確な成長軟骨の損傷がみられない場合は、骨端症もしくは骨端炎と診断されます。

一方、成長軟骨やその隣接する骨に損傷がみられ、いわゆるひびや骨折状態であれば、完全な離断が無くても骨端線離開と診断されます。


単純な骨端症(骨端炎)でも、実際には成長軟骨の細かな「ひび」などの微細損壊が存在する場合が多く、その状態で新たに強い外力を受けると骨折や離開を起こす確立が高くなります。

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従って、骨端症を生じたら、炎症が治まるまで安静にすることが大切です。

無理をして悪化させると結果的に復帰時期が大幅に遅れることとなります。

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なぜそのような症状が起こるのか?

一般的にはオーバーユース(使いすぎ)コンディショニング不足に関係してくるものが多いと思われます。

  1. 柔軟性の低下
  2. 筋機能の問題
  3. 投球フォームの問題

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野球などによる投球動作で、上腕骨にかかる捻りのストレスと投げ込むときに起こる上肢末梢方向への遠心力(牽引力)が主な原因となります。
投球をする際、上腕を後方に引きながら外旋という捻りの動作を行っています。

さらに投げ込むときに、上腕はほぼ最大外旋位から一気に内旋という捻りをしながら前方に振り下ろしていきます。

この上腕の内旋、外旋という回旋動作と 、腕を振り下ろす際に起こる遠心力で上肢を末梢方向への引っ張る力、さらにその動作を行う際に働く筋肉の張力による負荷が、上腕上端部の骨端線(成長軟骨)部分に作用します。

骨端線は、骨本体よりも耐久力が弱いため、耐久力の限度を超える投球動作を繰り返すことにより疲労性のストレスが蓄積され徐々に損壊していきます。

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※ 【上腕の回旋運動】上腕の回旋運動は、上腕の正面を基準に外へ捻る動作を外旋(がいせん)、内へ捻る動作を内旋といいます。

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肩 2ndER

 

 

 

 

☆この様な症状には注意

 

 投球動作時の疼痛
初めは、この投球動作時だけの痛みであることが多いようです。

その他の日常動作ではほとんど痛みがでないのですが、損傷が進行していくと日常の 動作でも痛みを訴えるようになります。

痛みの範囲は、肩関節を中心に肩甲骨や鎖骨周囲、上腕外側にみられます。

 

 

 上腕の他動的回旋運動で疼痛を誘発
上腕の内旋、外旋運動を他動的に強制すると強い痛みを訴えます。

 

 骨端線(成長軟骨)に一致した限局性圧痛
上腕上端部の成長軟骨に沿って圧痛(患部を手指で圧迫することで誘発する疼痛)を触知できます。

 

 ④肩関節周囲筋肉の萎縮
発症初期は見られませんが、症状が進行するとともに、肩周囲筋肉の萎縮を起こす場合があります。

特に肩の後方の筋肉が萎縮する事が多いです。

 

 

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☆どのように治療したらいいか?

骨端線のずれはそれほど大きいものではないので、投球を一時休止して肩の安静を保ちまずは炎症を抑えることを最優先に考えましょう。

炎症を抑えるには必ずアイシング!物理療法での炎症症状を軽減させてあげる事も大切です。

 

また肩および肩甲骨周囲の手技療法や物理療法、筋力トレーニングやストレッチをすることで復帰後も再発をしないようにしていかないといけません。

肩に負担がかかり易い投げ方をしている場合には、正しいフォームに修正することもあります。

 

 

投球指導 (1)

 

 

このように、“投球障害”と一言で言っても、お一人お一人お身体の状態は異なります。

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当院では、あなたのお身体の痛みの原因を見つけ、その原因に合わせた治療計画をたて、治療を行っていきます。

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監修 柔道整復師・鍼灸師・あんまマッサージ指圧師 原田彰

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