これで安心!ランナーに多いアキレス腱周囲炎の痛みと原因の事態を徹底解剖!!
2019/11/24カテゴリー:ふくらはぎのスポーツ障害,スタッフブログ
長時間歩いたり、スポーツをしていてアキレス腱付近が痛くなった方もいらっしゃるのではないでしょうか?
アキレス腱が切れているのでは…と心配して病院に来院してみると
「骨にも異常は無いし、アキレス腱も切れてはいません。アキレス腱付近の炎症ですね」と言われる場合も多々あります。
今回は、アキレス腱付近の痛みの症状の1つアキレス腱炎・アキレス腱周囲炎をご紹介します。
アキレス腱症・アキレス腱周囲炎とは?
アキレス腱症とは、明らかな外傷歴を認めないものの、無意識下に起こっている微細損傷や小断裂によるアキレス腱実質内の変性と退行性変化の事を言います。
またアキレス腱周囲炎とは、アキレス腱を包んでいる腱膜の1つであるパラテノンの炎症のことを言い、原則的には腱実質は正常とされています。
発生機序
アキレス腱炎はスポーツ障害としては頻度の高いもので、繰り返しのストレスによりアキレス腱に負荷がかかる場合や足部のアライメント異常(下の図の左)などが原因で発生します。特に、陸上競技をしている方やスポーツ愛好家の人に多く見られる。
アキレス腱は下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)の共同腱であり、筋収縮による牽引が最終作用点である足部に直接伝達されることで各種の下肢運動が可能となります。
アキレス腱実質の踵骨付着部から近位2~6㎝の部位は解剖学的に血流が少ないため、損傷後の修正能力は乏しく、変性とそれに伴ったパラテノンの二次的な炎症により、炎症が強くなるものと考えられています。
炎症を繰り返すとパラテノンは肥厚し、腱と線維性癒着を起こすことになるとともに、腱の変性をもきたします。
アキレス腱症とアキレス腱周囲炎は合併していることも多く。ほぼ同じ病態として治療されることも少なくないそうです。
危険因子
・オーバーユース
・誤ったトレーニング内容や負荷の急激な増大
・不適切な靴の使用
・加齢性変化
・下腿三頭筋の柔軟性の低下
・回内足・凹足などのアライメント異常
・一般的に血行障害をを助長する高脂血症、糖尿病、肥満やステロイドの使用歴
症状
〇運動したあとや朝起きた時の歩き始めに痛みが強く、症状が進行すれば安静にしていても痛みを発生することがあります。
〇足首をスネ側に上げようとすることで痛みが増強します。
〇進行すれば足関節の動きが悪くなり、アキレス腱周囲炎では足関節を動かすとアキレス腱にきしむような摩擦音が聞こえることがあります。
〇かかとから上2?6cm部分のアキレス腱が腫れて、押さえると痛みを伴う場合もあります。
◯アキレス腱にびまん性肥厚や結節を触れることができる
治療法
痛みが強い時には運動を控えて局所を安静に保ちましょう。
痛みが低下してくると下腿三頭筋(ふくらはぎ)のストレッチ(下の図)をしっかりと行いましょう。
少しヒールのある靴を履いてかかとを上げると、アキレス腱の緊張が軽減され痛みが和らぎます。
また、扁平足などの足部変形がある場合や変形がない場合でも、足底挿板を入れることでよりアキレス腱への負荷が軽くなります。
何よりも大切なことは、痛みが出る前に運動前のウォーミングアップ(ストレッチングや準備体操)と運動後のクールダウン(身体のケアやストレッチなど)をしっかり行い、ケガの予防をすることです。
当院では、ストレスとなっている原因を見つけ出し、根本的な治療を心がけております。
怪我の程度や競技種目などを考慮し、日常生活やスポーツ復帰した際に、怪我をした同じ状況になっても怪我をしないような強さや怪我をしない身体の使い方の獲得を目指し、リハビリを進めていきます。
また、当院は整形外科の紹介も行っておりますので気軽にご相談ください!
監修 柔道整復師・鍼灸師・あんまマッサージ指圧師 原田彰
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